ある空手の選手が世界選手権で念願の初優勝を果たす。その後の稽古で、師匠は弟子のおごりに気付いた。「生活の全てを見直しなさい」と一喝し、道場の掃除などを行うよう命じた。負けた時に「勝ちの因」をつくることがある。一方で、勝った時に「負けの因」をつくることもある。
私たちエンジニアは、一発(一本)勝負を競うことは少ない、必要があれば万全を期すため、何度もリハーサルを実施するのが普通だ。それでも気付かない障害やバグが発生する。気付かない間に惰性に流されてしまう。この世界に師匠がいないからこそ自分を律することが必要で更に厳しいのだ。あるなしではなく、自分で決めて、学ぶことが大事かと、「私が師匠です」という人はいない。